PCRでお酒の強さに関係する酵素のDNAを増幅しました!(生化学実験) |
| 実験 生化学実験 |
| Posted: 2025/11/20 |
食品栄養学科の1年生が生化学実験で、PCRによりALDH2という酵素のDNAを増幅しました。
ALDH2はエタノールの代謝産物であるアセトアルデヒドを分解する酵素です。
日本人にはALDH2の働きが弱い人が多いため、飲酒により吐き気や頭痛を起こす人が多くいます。

PCRの反応液には、DNAポリメラーゼ、各自の染色体DNA、プライマー(短いDNA)などを入れます。
95℃、53℃、68℃に保温した水浴を用意し、10秒おきにPCRの反応液を移動していきます。



こちらはDNAを電気泳動するためのアガロースゲルの穴に、PCR終了後の反応液を入れているところです。
小さい穴へ少量の反応液を入れるため、慎重にマイクロピペッターを操作しています。
緊張感が伝わってきますね!


上手に入れることができました!

こちらはDNAを電気泳動しているところです。
下の写真の右側がマイナス極、左側がプラス極になります。
DNAはマイナスの電荷を帯びているため、プラス極へ移動していきます。
PCRの反応液に入れた青い色素が、徐々にプラス極側へ移動するのが確認できます。

こちらは電気泳動後のDNAを観察しているところです。
専用の装置にアガロースゲルを置き、LEDライトの光を当てるとDNAに結合した蛍光物質が光ります。
黒い箱をかぶせてスマホで写真撮影します。
DNAがうまく増幅されているか、ドキドキです…

こちらがスマホで撮影したアガロースゲルです。
PCRにより増幅されたALDH2のDNAが確認できました!

[小林 直木]