私は高校の時に物理を専攻していたので、入学当初は生物学や解剖生理学の授業にまったく付いていけず、とても苦労しました。ただ、パンデミックの影響で多くの授業がオンライン形式となり、授業のビデオを後で見ることができたので、生物学や解剖生理学のビデオを何度も繰り返し視聴して理解を深めました。
また、摂南大学で様々な個性を持つ仲間に出会い、同じ目標に向かってチームプレーで作業したことが良い経験になりました。卒業研究では、生醤油に含まれる酵素が大豆たんぱく質をどのように変化させるかを調理学研究室のメンバーと共同で解析したのですが、初めはなかなか思うような実験結果が出ませんでした。そこで研究室のメンバーで問題点と解決策を何度も話し合って、ポジティブな声掛けをしながら実験を繰り返すことで、安定した結果を出せるようになりました。指導教員の安藤先生が私たちの努力を認めてくださり、何度も励ましてくださったことが心の支えになりました。
はじめは大学で開催された合同企業説明会に参加して、色々な会社があることを知りました。3年生の夏頃にはインターンシップに参加しました。私は管理栄養士資格を活用できる給食会社を選びましたが、仕事を長く続けられるように、福利厚生や休日の日数なども重視しました。ただ、元々子供と接する仕事に興味があり、栄養教諭の免許も取得しているので、いずれは栄養教諭として働くことも考えています。
面接対策としては想定質問や、その回答を事前にしっかり準備しました。面接本番はすごく緊張しましたが、楽しく会話できたことが良い結果につながったと思います。就職活動はしんどかったし、緊張しましたが、いつもポジティブに考えることを心掛けました。就職活動中の皆さんには自分の価値を決めつけずに、強気で頑張って欲しいと思います。
まず、定期試験の勉強を疎かにしないことが大事だと思います。国家試験の勉強は3年生の夏頃から、「クエスチョンバンク」(問題集兼参考書)や「レビューブック」(参考書)を使用し、国家試験形式の問題に慣れるとともに、知識を身に付けていきました。大学での授業時間も合わせると1日に10時間くらい勉強したと思います。クエスチョンバンクの問題は3年生のうちに3回繰り返し解きました。4年生になってからは国家試験の過去問や模擬試験の問題を中心に勉強しました。国家試験の過去問は過去15年分を2回繰り返しました。努力は決して無駄になりません。これから国家試験を受験する皆さんを応援しています。
管理栄養士資格をとるための勉強や実験・実習は想像以上の忙しさでしたが、それらを乗り越えることで、管理栄養士に不可欠な「食」に関する深い知識を身に付けることができ、大きな達成感を感じています。今後は給食会社の管理栄養士として、責任感を持って安全で安心な食事を提供し、誰からも信頼される存在になりたいと思っています。管理栄養士を目指す皆さんは、忙しい日々が続くことかと思いますが、それ以上にたくさん遊び、たくさんの人と思い出を作り、後悔のない大学生活を送って欲しいと思います。
入学当初から、明るく何に対しても努力を惜しまずに取り組む姿勢が印象的な学生でした。卒業研究では、なかなかうまく実験が進まない時でも、原因を自分達で考えながら何度も何度も粘り強く取り組んでいました。その粘り強さが就活や国家試験にも生かされていたと思います。良い意味で周りの学生に与える影響力があり、社会に出ていろいろな経験をしながら活躍できると信じています。これからの活躍を楽しみにしています。
調理学研究室 安藤 真美 教授